柴又・帝釈天には平日休日問わず多くの参拝客の方々でにぎわいます。
ただ訪れてもお賽銭を投げおみくじを引いただけで、参道に行ってしまう方が多いのではないでしょうか?
でも実は帝釈天には穴場スポットがあるんです。
今回は帝釈天の隠れた名所をご紹介いたします。
入口は帝釈堂と本堂の間
お賽銭を投げる場所・帝釈堂(たいしゃくどう)と本堂の間に入口があります。
こちらが帝釈天の穴場スポット「彫刻ギャラリー・大庭園」です。
コロナウイルスが流行る前までは、帝釈堂の脇から廊下を渡り入ることができたのですが、ここ数年は入口が奥に移動されました。
入口が少々わかりづらくなった関係か、隠れた穴場スポットのようになったのです。
入園料は大人400円・小中学生200円。
上記料金で彫刻ギャラリーと庭園の両方を見ることができます。
10人の彫刻師が彫り上げた作品
靴を脱ぎ、廊下を渡るとなんとも立派な彫刻が現れます。
帝釈堂内陣の外側を覆うように10枚の彫刻が施されているのですが、ストーリーがあり1枚1枚お話がつながっています。
『法華経(ほけきょう)』の説話が描かれているのですが、驚くべきはすべて彫刻師が手で彫り描いたという点です。
10人の彫刻師が分担して作り上げたこの彫刻は、大正末期から昭和9年に渡り10年以上の歳月を費やし作られました。
彫刻の下には法華経のシーンの説明が書かれており、1つ1つ読みながらすすむと、仏の教えがよくわかるありがたい仕組みになっています。
また、階段を下りた下段にも彫刻が施されています。
こちらは鳥を中心とした動物と菖蒲など花や植物が彫られています。
縁側から眺める美しい大庭園・邃渓園
廊下をさらに進んでいくと、離れのような建物に入ります。
赤いじゅうたんが敷かれた廊下を見ると、思わず背筋を伸ばしてしまいます。
こちらは「題経寺邃渓園(だいきょうじすいけいえん)」という寺院庭園です。
広さは約2000平方メートル。
手入れをされた植物や池が美しい庭園は、東京都指定名勝にも指定されています。
大正15年には庭園自体は存在しており、手を加えられ続け、現在の形になったのは昭和40年だそうです。
こちらでは縁側に座りながら庭園を眺めることができます。
コロナウイルスが流行る前は、テーブルとイスがあるスペースで無料のお茶やお水を飲むことができましたが、現在は閉鎖中になっています。
私はこの縁側から庭園を眺めることが大好きで、ただただぼーっとしているだけで心が穏やかになっていく気がします。
平日であれば1人でじっくり堪能することもできるので、とてもオススメ。
廊下を歩き庭を回遊する、池泉回遊式庭園なので、池がある方向から見るとまた違った景色を楽しむことができます。
池には鯉が数十匹飼われているのですが、先日初めて亀に出会いました。
日が温かい日だったので、岩に登り日向ぼっこをしているようでした。
廊下を進んでいくと『御神水(ごしんすい)』が流れています。
御神水とは、神様に供えるお水であり、飲んだり玄関に撒いたりすると良いといわれています。
こちらでは何か入れ物に入れて持ち帰ることができるので、帝釈天のパワーをお借りしたいときにいただくと良いでしょう。
いかがでしたでしょうか?
ご紹介した「彫刻ギャラリー・大庭園」を巡ることで、より帝釈天を味わうことができると思います。
ご参拝に来た際は、じっくり帝釈天を堪能していただきたいです。
帝釈堂 彫刻ギャラリー・大庭園
住所:〒125-0052 東京都葛飾区柴又7-10-3
アクセス:京成金町線柴又駅から徒歩3分
電話:03-3657-2886
営業時間:9:00-16:30
定休日:不定休(公式ホームページにて行事により変更)