有形文化財でゆったりした時間を過ごせる 柴又「山本亭 喫茶」

日本には有名な日本庭園がいくつもありますが、ほとんどが飲食禁止となっています。しかし、柴又にある山本亭は、美しい邸宅と日本庭園を眺めつつ、お茶と甘味がいただけるスペースがあるんです。

アメリカからも絶賛される、日本が誇る庭園

山本亭は、アメリカ誌が選ぶ2022年日本庭園ランキングで第3位にランクインした邸宅。
大正末期〜昭和初期に建てられ、大正ロマンを感じられる洋風の造りと、江戸時代から引きついだ純和風の造りが合わさった和洋折衷のお屋敷です。

元々は、明治初頭のカメラメーカーの創始者・山本栄之助氏の自宅でしたが、葛飾区が1988年に買い取ったあと、1991年より一般公開されました。

場所は京成柴又駅から歩いて約8分ほど。近くには寅さん記念館や、山田洋次ミュージアムがあり、観光地が密集しているところでもあります。
お散歩がてら、さまざまなカルチャーを楽しめるスポットです。

山本亭の入り口である門は、武家屋敷にみられる伝統的な長屋門と洋風を取り入れた和洋折衷の造り。この和と洋が融合した雰囲気は、山本亭のあらゆるところに感じられます。

さっそく、中に入っていきます!

美しい庭園に気分もうっとり

中に入ると美しい日本庭園が!こちらは伝統的な書院造庭園になっています。書院造庭園は、室内から見た景観を意識して作られているんだそう。
コケ類の保護のため庭園の中には入れませんが、その美しい景色は見ているだけでも心が洗われます。

あまりに素晴らしい庭園なので、こういった説明書きにも見入ってしまいます。

有形文化財の中にある喫茶店!

さっそく喫茶スペースにも出向いてみます!こちらの利用時間は9:00~17:00となっています。

こちらにもランキングについての看板がありました。上位5位だけみると、都内は山本亭だけのようです。
日本のみならず、海外で評価されるのはなんとも素晴らしいですよね。

山本亭の受付の際に喫茶店の利用をお伝えすると、入館料が免除されるようです。
注文は受付でおこないます。

室内にはいくつかの間があり、広々としています

中に入ってみると、とても広々とした空間!横目に日本庭園が見える造りになっており、ただ座っているだけでも満足できそうです。

席は、主庭を望む花の間・月の間・星の間と長屋門近くの鳥の間・雪の間・風の間と大きくわけて2つのお部屋の好きな席に座ることができます。せっかくなので、主庭に近いお席を選びました。

周りを見渡すと、海外のお客様もたくさん。日本を感じられる観光地は、日本のみならず海外の方には特に人気なんだなと感じました。

私の選んだ花の間には、床の間があり、床の間には掛け軸がかけられていました。とても広々していて、時間を忘れてしまいそうな贅沢な和空間となっています。

他にも山本亭では、花の間、月の間、星の間、茶室の貸室の提供や茶道具の貸し出しをしています。詳しくはホームページをご覧ください。

豊富なメニュー、おすすめはお抹茶と練り切り菓子!

お抹茶だけかと思いきや、ぜんざいなどがあり意外とメニューが豊富な印象です。

お抹茶練り切り菓子付 700円
ぜんざい 煎茶付 600円

冷やし抹茶 600円

ホットコーヒー 600円
アイスコーヒー 600円

ラムネ 600円
オレンジジュース 600円

たくさんメニューがあり、悩んでしまいます。店員さんにおすすめを聞いたところ、山本亭にふさわしいお菓子としてお抹茶練り切り菓子付をお勧めしていただいたので、そちらを注文。
喫茶店で練り切りとお抹茶のセットは珍しく感じます。

待つこと数分、お抹茶と練り切りのお菓子が届きました!
日本が誇る美しい庭園を眺めながらゆっくりとお茶を楽しむ、なんとも贅沢な時間です。

私はあんこ独特の風味が苦手なため、練り切りをあまり好んで食べませんが、こちらの練り切りは甘すぎず、あんこ特有の風味も強くないため、あんこが苦手な私でもおいしい!と感じました。甘い練り切りと苦味のあるお抹茶、やはり相性抜群です。

庭園を望むお座敷でいただくお抹茶と和菓子は、東京ではなかなかできない体験のため、とても贅沢な時間となりました。

みなさんも、大正ロマンを感じるお屋敷と美しい日本庭園を眺めながら過ごすこの時間をぜひ味わってみてください!

葛飾区 山本亭
住所:東京都葛飾区柴又7丁目19-32
アクセス:京成金町線「柴又駅」より徒歩約8分
電話:03-3657-8577
営業時間:9:00-17:00
定休日:第3火曜日(ただし第3火曜日が祝日・休日の場合は、直後の平日)

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。