金町で唯一の駄菓子屋?緑のテントが目印の「石原商店」

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今回は金町1丁目にある駄菓子屋「石原商店」をご紹介します。

金町駅から徒歩だと約18分、新宿交通公園のすぐ目の前です。

角地に佇むノスタルジーなお店

緑のテントにひらがなで「いしはら」と書いてあります。なんだか懐かしい気分にさせてくれる看板ですよね。

子どもの頃はどの町にもこういう駄菓子屋があったのではないでしょうか?

私が子どもの頃に住んでいた北品川の商店街にも2軒の駄菓子屋がありましたが、今はもう1軒もありません。

金町にも、にいじゅくみらい公園の近くに小さな駄菓子屋さんがあったのですが、数年前にお店を畳んでしまいました。

ここ「石原商店」は私が知る限りでは金町で唯一の駄菓子屋さんです。

それにしても素晴らしいたたずまいですね。
ここだけ時代が昭和のまま止まったような感じです。

店先の赤いガチャガチャも昭和のまま。

2歳の息子も興味津々で中を覗いています。

さっそく入ってみましょう。

所狭しと並べられた駄菓子の数々

中に入ると、店内に所狭しと駄菓子が並んでいます。

最近街中でもテーマパークのような駄菓子専門店をみかけますが、ここは正真正銘の昔ながらの駄菓子屋さんです。

つみあげられたお菓子が町の駄菓子屋の雰囲気をかもしだし、なんだか懐かしい気持ちになります。

店内にもガチャガチャがありました。夏はかき氷もやるのでしょうね。

ゴムで飛ばす紙戦闘機。
これは懐かしいというより、もうお爺ちゃんの世代ですね。

ペットボトルになっていましたが、ラムネもありました。

20円、30円、40円のガムやラムネ、チョコレートが並びます。

子どもの頃は100円玉を握りしめて、どれがいくつ買えるのか考えながら買うのが楽しかったなぁ…

あの頃は10円のお菓子も多かったですが、さすがに今は10円で買えるお菓子はなさそうでした。

私が子どもの頃、明治の「うまか棒」というアイススティックが発売されました。テレビCMもやっていましたが、程なくして「うまい棒」というまるでうまか棒を真似たようなお菓子が駄菓子屋に登場しました。1979年、もうずいぶん前ですね。

しかしその後、うまか棒とうまい棒の知名度は逆転し、今ではうまい棒だけが残りました。

ちなみに私の思い出の10円駄菓子と言えば

  • うまい棒
  • マルカワのフーセンガム
  • ベビースターラーメン

ベビースターはギリギリ10円だった頃の記憶があるんです。

マルカワのフーセンガムは4個入りで10円だったのですが、いつの頃からか、6個入り20円になりました。

うまい棒は私が子どもの頃も1本10円でしたが、なんと2022年まで43年間も10円のままだったんですね。

今、日本で10円で買えるものは無くなってしまったかもしれませんが、それでもうまい棒は今でも1本12円のようです。素晴らしいですね。

近所の子どもがお菓子を買いにきました。
この光景こそ駄菓子屋の原風景ですね。

私もさっそく買ってみたいと思います。

子どもの頃の夢、駄菓子の大人買い!

さっそく、なつかしいお菓子を買おうと思ったのですが、うまい棒も、マルカワフーセンガムもベビースターもハートチップルもありません。

店内を見渡しても、ありそうなのにありません。これは参りました…

2歳の息子はどれを見ても興味津々です。でも息子にはまだどれも早いので、結局は自分用に買いました。

子どもの頃、大きくなったら駄菓子をいっぱい買うのが夢でしたが、いざ大人になったら、子どもの頃思っていたほど買えないです。

とりあえず目についたものをカゴに入れて、それでも少ないので、キットカットのような大きなお菓子も追加したり、冷蔵庫からラムネを出したりしました。

おじいちゃんに渡すと630円とのこと。

こんなに買ったのに630円なんて…

子どもの頃は「すべてのお菓子屋が駄菓子屋だったらいいのに」なんて思っていました。

でも駄菓子屋って、本当にボランティアに近い商売だったんですね。大人になってから知りました。

あの時の駄菓子屋のおばあちゃん、おじいちゃんに会って、改めてありがとうと言いたいです。

「何年くらいやってるんですか?」

おじいちゃんに聞いてみました。

「う〜ん、20年くらいかな…」

20年?思ったほど昔ではない…
というか、平成じゃないですか?

「昔は違う仕事をしてたからね。これじゃ商売にならないから…」とおじいちゃん。

確かにその通りです。でも仕事を引退されて、子どものためにお店を開いたことに、頭が下がる思いでした。

最後に、シンボルにもなっている店頭のガチャガチャをやってきました。

カプセルから小さな車が出てきました。
息子もうれしそうに遊んでいます。

金町駅には「お菓子のまちおか」のような駄菓子を扱うお店はあります。ですが、石原商店のような昔ながらの駄菓子屋は珍しくなっています。

小さな子どもがお小遣いを握りしめて駄菓子を買いにいく、このような体験は子どもにとって貴重だと個人的には思います。

いつまでも子どもたちの秘密基地であってほしいですね。

石原商店
住所:東京都葛飾区金町1丁目2-5
アクセス:JR常磐線「金町駅」から徒歩約18分
京成金町線「京成金町駅」から徒歩約18分
京成金町線「柴又駅」から徒歩約16分
TEL:不明
営業時間:10:00〜19:00
定休日:不定休

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。