金町には長らくアジアンレストランがありませんでした。
もちろん、現地の人が営む中華料理店やインド料理のお店はあります。
ところがタイ料理屋やベトナム料理屋といったエスニック料理のお店がないんですよ。
こういう料理は都心の方で先に流行って、そのあと徐々に下町の方にやってくる傾向があります。
2020年7月、遂に金町にも変化球のような形でアジアンレストランがやってきました。
日本人シェフによる金町待望のアジアンレストラン
変化球のような形というのは、シェフがタイ人でもベトナム人でもなく日本人だということです。
これは意外と珍しいです。
大抵都内にあるレストランは、タイ料理だったらタイ人が、ベトナム料理だったらベトナム人がシェフをしていることが多いです。
こちらがそのお店、さいとう食堂です。
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「食堂?」
名前だけ聞いたら定食屋かと思いますよね?
でも、アジアンなんです。
元々Tonga Tonga Cafe という南国風のバーがあった建物をそのままアジアンレストランに変身させました。雰囲気はまさにぴったりです。
ランチタイムには、地元のママさん達の自転車が並び、人気ぶりがうかがえます。
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それではさっそく入ってみましょう。
金町女子に人気のランチセット
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ランチセットは6種類ですが、定番が4種類。
●ガパオライス
●カオマンガイ
●グリーンカレー
●フォーボー
そして、日替わり、週替わりメニューを加えて全6種類になります。
この日は日替わりの、タイ式焼豚のせご飯
カオムーデーンをオーダーしました。
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ほのかに八角の香りがします。タイというより中華といった感じですが、本格的なタイ米を使っているのがポイント高いですね。
周りが赤い昔風のチャーシューは、柔らかいし、しつこくないのでいくらでも食べられます。
お酢をかけて更に味変。
どこか懐かしい感じがして、とても美味しかったです。
ランチにはミニ生春巻きが付くのもうれしいですね。
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期間限定でシンガポール祭りをやっていました。
守備範囲広すぎです!
数日後に再訪し、週替わり定食のグリーンカレーフォーを頼んでみました。
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心地よい辛さで箸が止まらなくなります。
本格的なハーブを使っていて、とてもいいアクセントになってます。
タイのグリーンカレーとベトナムのフォー。
せっかくだから一緒にやっちゃえ!という離れ業はまさに日本人シェフにしか出来ません。
ランチはご夫婦二人で切り盛りされています。
もちろん、さいとうさん夫妻です。
店主が奥様、料理長が旦那様ということのようですが、特にこだわりはないようで、とにかく夫婦二人三脚、仲良くやっているといった感じです。
バラエティー豊かなディナーメニュー
ランチやテイクアウトは何回も利用していたのですが、ディナーはまだでした。
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この日、1歳半の息子を連れて3人で訪問しました。
ベビーチェアも用意されていて、子ども連れにはとても助かります。
ドリンクメニューも豊富
まずはドリンクを注文します。
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- シンハー(タイ)
- チャーン(タイ)
- 333ビール(ベトナム)
- ビンタンビール(インドネシア)
- 青島ビール(中国)
ビールだけでも多国籍です。所々にタイのお酒も散見します。タイクリームソーダーという気になるソフトドリンクも見つけましたが、結局私はアサヒスーパードライの男前ジョッキを、妻はウーロン茶を注文しました。
それがこちら!
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男前ジョッキの大きさにびっくり!
ウーロン茶の何倍あるんでしょう?
男前の上に更に、超男前ジョッキというのもあるのですが、どれだけ大きいのか気になりますね。
まるでアジア旅行?多国籍メニューのオンパレード
さいとう食堂はとにかくメニューの範囲が広いです。
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ディナーメニュー!まずはこれ!
というこのページだけ見ても実に多国籍です。
- ヤムウンセン(タイ)
- ラープムー(ラオス)
- 毛沢東チキン(中国)
- 台湾腸詰(台湾)
- シンガポールペーパーチキン(シンガポール)
- ヤンニョムチキン(韓国)
壁にもおいしそうなメニューが並びます。
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その中から先ずは気になったのがこちら・
- ヤムママートムヤム
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タイ式インスタント麺のサラダです。
レモングラスが効いていてめちゃくちゃおいしい!
超おすすめ、いきなり大当たりです。
- 海老の揚げ春巻き
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現地で使っているような新鮮なハーブが本当においしいんです。本格的なハーブを使っているお店って実はそんなにないんですよね? このハーブがいい仕事をしていて、ワンランク上の揚げ春巻きになっています。
期間限定、これも頼んでみましょう。
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- ムーサテ
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豚トロの串焼きです。
お酒のつまみに最高ですが、1歳半の息子に食べさせてみたらなんと大喜び。息子、早くもタイ料理デビューしました。
ちなみにキッズメニューもちゃんとありますよ。
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3種類のタイ式炙り焼きメニューも気になります。
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コームーヤーン ハーフを頼んでみました。
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まさに豚トロ、ビールに合います。
特にタレがおいしくて、ニンジンのソムタムを乗せるとさらにおいしさが増します。
タイのソーセージも2種類あります。
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- サイウア
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ハーブソーセージです。
レモングラスががっつり効いていておいしいです。
恐る恐る息子に味見させてみましたがなんと大喜び! むしろおかわりが止まりませんでした。
付け合わせの唐辛子は小さいけど威力抜群なので要注意です。
さて、お酒のつまみはこの辺までにして、がっつりとしたメニューを探していたら、こちらが目につきました。
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麻辣豆腐が気になりましたが、麻辣炒飯が珍しかったのでオーダーしてみました。
しばらくすると、鉄鍋のカンカンという音と共にジャスミンライスの本格的な香りが漂ってきました。
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熱々の湯気とともに麻辣の香が漂います。この時点でおいしいのが確定です。
味は麻婆豆腐。なのに炒飯。
麻婆豆腐とチャーハンを同時に楽しめる夢のようなメニューです。
さすが日本人シェフだからこその創作メニューです。
もうお腹いっぱいですが、ベトナムプリンが気になります。何がベトナムなんでしょう?
頼んでみました。
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プリンの上に氷がのっています。これがベトナム風なんでしょうか?
味は昔ながらのしっかり目のプリンです。確かに氷がアクセントになります。
スパイスで興奮していた舌と脳が、ベトナムプリンで収まりました。
もちろん息子もおかわりおかわり大変でした。
夜のメニューは素晴らしかったです。
なんでこんなに色んな国の料理が作れて、しかも全ておいしいのか?
料理長に聞いてみたところ「食べるのが好きなので」という返事でした。
でもそれだけではこんなにおいしくならないですよね。
どうやら以前はさまざまなアジアンレストランで働いていて、タイ料理屋の店長もされていたようです。
因みに奥様も料理されるようで、ご夫婦揃ってアジア料理のエキスパートだったんですね。
これはもうリピート決定です!
すぐにリピートしてしまいました
今度は土曜日の夜に再訪、案の定満席でしたので、席が空いたタイミングで店主が電話をかけてくれました。
店内の8割は女性でした。やはりおいしいアジア料理は女性の方が敏感ですよね。
この日はベトナム祭りをやっていました。
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バインミーもおいしそうですね。ベトナムの古都フエの郷土料理、ブンボーフエもあります。
前回オーダーしなかったメニューをご紹介します。
- ラープムー
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ピリ辛のひき肉をキャベツと一緒にいただきます。ナンプラーの味がしっかりとしていてかなり本格的です。
男前ビールがどんどん減っていきます。
- 中国屋台の味 ラム串
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クミンの味ががっつり効いていて最高!
本格的な中国東北地方の味です。
ラムも柔らかくて、1歳半の息子もよこせよこせ大変でした。
ベトナム祭りのメニューから、
- カニの揚げ春巻き
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サクサクの揚げ春巻きと本格ハーブが絶妙。
なのにカニクリームコロッケのように中からカニの風味が後追いしてきます。カニの揚げ春巻きは初めてです。
- ガイヤーン
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タイ風焼き鳥です。お店によって個性が出る一品ですが、2種類のソースを用意しているお店は珍しいかもしれません。スイートチリソースとナンプラーがきいたソースで、どっちも辛くないです。
ビールの減りがさらに加速します。
- カオパット トムヤム
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トムヤム味のチャーハンです。
テーブルに着いた途端にトムヤムの香りが漂ってきます。トムヤムのチャーハンは珍しいですよね?
タイ人のお店にはないのでは? これも日本人ならではのアイデアメニューです。
最後は麺で締めたいということになり、ベトナムのブンボーフエと最後まで迷いましたがこちらにしました。
- カオソーイ
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こちらはタイ北部、チェンマイ付近のご当地ヌードルですが、最近タイ料理屋でもよく見るようになりました。
でもここのカオソーイはおいしい!
ココナッツの効いたカレー味のスープが絶妙なまろやかさで、今まで食べてきたカオソーイの中でもナンバーワンかもしれません。これは大正解でした。
ディナーメニューは本当に充実しています。
下北沢、高円寺あたりで日本人がやっている美味しいアジアンのお店に全く引けを取りません。
長らくアジア料理不毛地帯だった金町に、突然現れためちゃくちゃおいしいアジアンレストラン。
みなさんも、さいとう食堂で是非アジアの旅を楽しんでみてはいかがですか?
さいとう食堂
住所:東京都葛飾区東金町1丁目17-4
アクセス:JR常磐線「金町駅」から徒歩約4分
京成金町線「金町駅」から徒歩約6分
TEL:03-5876-6403
営業時間:月曜〜土曜11:00-15:00/17:00-22:30
定休日:日曜