昆布水つけ麺と淡麗系醤油らぁ麺が人気の金町のニューカマー「ramen club トトノエ」

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ここ最近一部のラーメンマニアの間で、「都内で金町が1番熱い!」と言われているそう。

確かにラーメン激戦区の狼煙は金町のあちこちから上がっています。

今回はその中の1軒をご紹介いたします。

2023年オープンのramen club トトノエ

金町駅北口を出て左手に進んで、理科大学通りを3分ほど歩くと、いつも並んでいるラーメン屋があります。

ramen club トトノエ(以下、トトノエ)です。

ある日帰宅途中に通りかかると、珍しくお店は空いていました。しかも営業中のようです。

いつも気になっていたので表のメニューを見てみたところ、「山椒らぁ麺」というメニューが目につきました。

「柚子胡椒ならわかるけど、山椒?」

今まで、ラーメンと山椒という組み合わせは聞いたことがありません。

帰ろうと思い一旦通り過ぎましたが、どうしても山椒らぁ麺が気になってまた後退り…。

お店の前でしばらく葛藤しましたが、結局山椒らぁ麺に負け、店内に吸い込まれました…。

カウンター席のみの店内

「何時までですか?」と伺うと、21時閉店のこと。20時45分、ギリギリセーフでした。

店内はカウンターのみ12席。
入った瞬間、懐かしい記憶がよみがえりました。

実はここ、10年ほど前に「門世」というペルーラーメンのお店があったんです。

ペルーラーメン?
はい、南米ペルーのようなラーメンでした。

「有吉くんの正直さんぽ」にも取り上げられた大好きなラーメン屋でしたが、当時の金町の人たちにはちょっと斬新すぎたのか残念ながら閉店してしまいました。

その後、この場所には何軒ものラーメン屋がオープンしましたが、ペルーラーメンロスの私はいずれの店舗にも入ったことがありませんでした。

約10年ぶりに入る店内は、まさに門世と同じレイアウト。

それだけでも「入って良かった!」という気持ちになりましたが、なにしろ10年も入っていなかったのですから、なにかに引き寄せられたのかもしれません。

「これはなにかある予感…!」

期待が膨らみます。

至極の一杯 山椒らぁ麺

入ってすぐの券売機で券を買います。
グレードは、特製、味玉入り、普通の3種類。

まずはシンプルに普通の山椒らぁ麺を頼みました。

シンプルながらとても美しいラーメンが到着しました!

スープを味わってみると、醤油ラーメンなのに確かに山椒の味がします。

山椒がかかっているわけではなく、スープの奥から山椒のピリッがあらわれる感じです。ラーメンスープと山椒がこんなにうまく合うなんて…。

そして麺がおいしい!
ツルッとした食感、まるで蕎麦のようなコシがあり、これまた食べたことが無い麺です。

まさに渾身の一杯といった感じです。

さっそく店員さんにおすすめを伺ったところ、
夏はダントツつけ麺。寒くなってくるとスープ系の方が良く出るとのこと。

つけ麺なんてあったっけ?

券売機を見直すと上から3列目にありました。

  • 醤油
  • 山椒
  • 昆布水つけ麺


これがお店の3本柱のようです。

山椒ラーメンもおいしかったけど、さらにつけ麺がおいしいとは…。

でも「昆布水つけ麺」ってなに?

次回ぜひトライしたいです。

トトノエの歩み

トトノエの店長は、ラーメン店では珍しいくらいに若くてびっくりしました。

お話を伺ったところ、店長は若くしてラーメン業界に飛び入り、20代前半で単身沖縄へ。

沖縄に醤油ラーメンを広めるべく2019年に「麺処 わた琉(わたる)」をオープンし、たちまち人気店となりました。

わた流で3年ほど過ごし、醤油ラーメンが沖縄に浸透してきた手応えをつかみ、2022年6月20日にわた流を閉店し、再び東京へ戻ってきたそう。

そして2023年3月19日、ここ金町にトトノエをオープンしました。

実は店主はわた琉の前に、秋葉原の超人気店「麺処ほん田」で2年ほど修行をされていたとのこと。

麺処ほん田でも昆布水つけ麺は名物のようで、1時間待つこともザラといわれています。

この日はお昼にトトノエに来ましたが、ラッキーなことに並びゼロ!

並ばずに入れるなんて秋葉原ではあり得ません。
さっそく入店しました。

<名物、昆布水つけ麺

お目当ては当然、昆布水つけ麺。味玉をトッピングしました。

待つこと約10分、丁寧に作られたつけ麺が到着しました。

卓上には昆布水つけ麺のおすすめの食べ方の案内があります。

①まずは麺をそのまま

つるつるの細麺です。
弾力もあってコシもあって、うどんのようにも感じます。喉ごし最高です。

木製の麺箱には「心の味食品」と書いてあります。
松戸の名店「中華蕎麦とみ田」の直営の製麺所のようです。なるほど、とみ田の麺を作っている製麺所なら間違いありませんね。

②藻塩を麺につけて

卓上の藻塩を麺にかけていただきます。

うまい!!

このままずっと塩で食べたいと思うくらいです。

刺身でもステーキでも天ぷらでも「究極は塩だよね!」とよくいわれますが、塩で食べておいしいのは素材が良いからです。

トトノエの麺はフレッシュでつるつるなので塩でどんどん食べられます。

麺のデフォルトは250グラムですが、思った以上にボリュームがありました

③昆布水を少しずつ麺に加えながらスープにつけて

昆布水はとろっとしていて、濃縮された昆布出汁といった感じです。

そして、つけダレはキリッとした醤油味。

これはいい!

つけ麺といえば、昭和世代には「ハウスのつけ麺」を思い出す方もいると思います。

私にとってつけ麺といえばストレートな醤油味のつけ汁でした。

最近は濃厚系のつけ麺が多いので、醤油系のつけ汁は涙ものです。

つけ汁は、日本各地より厳選された5種類の醤油にあわびや純リンゴ酢をブレンドしているそうで、シャープさだけではなく味に深みがあります。

昆布水をかけながらつけ汁につけると、味がだんだんに変わっていくのを感じます。

なるほど、これが昆布水つけ麺なのですね。

ちょっと添えられたネギがとてもいい味です。
そしてチャーシューは薄切りのスモークハムのようで、柔らかくてとてもおいしいです。
味玉も逸品です。

④麺を食べ終わったら昆布水でスープを割って飲む。もしくは温かいスープ割もある。

スープ割を試してみたかったのですが、とりあえず昆布水で割ってみました。

一気にとろみが付いて、濃厚な昆布系スープに変身しました。

店内を見渡すと、理科大の学生さんや、若い女性、マダム、そして工事系の人たちと、本当に幅広い層のお客様に支持されているのがわかります。

醤油らぁ麺も俄然気になってきました。

二大看板の醤油らぁ麺をいただきます

また別日に伺い、特製醤油らぁ麺を注文しました。

それがこちらです。

美しい。

食べるのがもったいないくらい美しいラーメンが到着しました。

そして、一口食べた瞬間に「うまい!」とうなりました。

キリッとしながらも奥行きのあるスープにつるつるの細麺。わずかにそえられた青ネギがやっぱりおいしいです。少量なのにしっかりと主張してきます。

ネギの下には大きな黒メンマが2つ。しっかりと味がしみてます。

チャーシューはまさにこだわりの逸品。
吊るし焼き肩ロースと煮豚の2種類。
チャーシューが2種類ものってるなんて一昔前だったら考えられませんでしたよ。

さらに、こだわりの肉わんたんが2つものっています。

そして黄身が赤く輝く味付け玉子。

どれもおつまみとして食べたくらいです。

僕の大好きなハートランドビールもあります。

麺、スープだけでなくトッピングの一品一品もどれも秀逸。

一昔前までは、ラーメンといえばジャンクなイメージでしたが、トトノエのラーメンはジャンクさとは全くの無縁です。

店名の由来の如く、まさに心も体も整う上品なラーメンです。

金町でも鬼門とも言われ、何軒もラーメン店が変わっていったこの場所に、ついに本物のラーメン屋が誕生しました!
おかげさまで10年続いたペルーラーメンロスも完全に吹き飛びました。

金町で昆布水つけ麺が食べられるようになるなんて…。金町、きてますね!

みなさんもぜひ、若き店長が手掛ける至極のラーメンを食べに来てくださいね。

ramen clubトトノエ

住所:東京都東金町1-20-14 吉六ビル101
アクセス:JR常磐線「金町駅」から徒歩約3分
京成金町線「京成金町駅」から徒歩約4分
TEL:不明
営業時間:11:00-15:00/18:00-21:00(l.o)
土日11:00〜21:00(l.o)
定休日:不定休

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。