金町に新潟?どこか懐かしい昭和の香りが漂う町中華「新潟ラーメン」

金町駅北口から徒歩12分、旧水戸街道沿いに以前から気になっていたお店があります。

中華料理店「新潟ラーメン」です。

ここ最近、新潟ラーメンが静かなブームになっています。

●煮干しの効いたあっさり醤油ラーメン
●新潟濃厚味噌ラーメン
●みじん切り玉ねぎが特徴の燕三条背脂ラーメン
●三条市の定番、三条カレーラーメン

そして都内でもよく見かけるのが長岡の生姜醤油ラーメン。

しかしこちらの新潟ラーメンはずっと以前からあって、昨今の新潟ラーメンブームとは関係がなさそうです。

店名は新潟ラーメンですが、その中身はスタンダードな町中華です。
人によっては入るのに勇気がいりそうな入口ですね。町中華のあるあるです(笑)。

でも私はそういうお店を見ると逆に入ってみたくなります。
さっそく入ってみました。

常連さんが優しい地元密着の町中華

扉を開けるとなんと満席。
ちょうど空いた4人がけのテーブルは、もちろん食べ終わった食器がそのまま。

すると、隣に座っていた常連さんたちが席を指差して案内してくれるではないですか?
しかもお盆まで出して食器を片付けてくれます。

ありがたく着席すると、お冷を持ってきてくれて、テーブルまで拭いてくれます。

「忙しくてすみませんねぇ…」
「いえいえ、全然急いでませんので…」

・・・もしかして、お店の人?

でも、すぐにテーブルに戻りお酒を飲んでます。

ただのお客さんだとしたらものすごく親切です。これも金町あるあるですね。

厨房では女将さんが1人で切り盛りしています。
常連さんたちは「ママさん」と呼んでいました。

定番の町中華メニュー

メニューには町中華の定番メニューが並びます。

ラーメン、焼きそば、チャーハン、中華丼、餃子、麻婆豆腐、酢豚…
変わり種は、アジフライ、もつ煮込み、生姜焼き、とんかつといったところでしょうか。

新潟ラーメンの名前はどこにもありません。

「ママさんが新潟出身なのかな?」と想像しましたが、定かではありません。
ママさんが1人で厨房に立っているのも、何か物語がありそうですね。

そうこうしているうちに満席だった店内も空いてきて、隣の常連さんたちだけになりました。
やはり先ほどの方たちはお客さんでした。お店はママさんの完全ワンオペです。

そのあと入ってこられたお客さんたちもみんな常連さんで、隣のテーブルに吸収されていきます。

「集金にきました〜。昨日競馬でいっぱい渡しただろ?」
「そこに座るとビール取らなきゃいけないよ…」

と、常連さんたちの楽しそうな声が聞こえてきます。
みなさん、駄菓子をつまみに飲んでいました。

生ビールがキンキンに冷えていておいしそうでした。

とりあえず定番メニューを注文!

初めての町中華に入ると、どうしてもラーメンは外せません。

「おいしそうだから」というのもありますが、ラーメンこそがお店の特徴が1番わかりやすいと思っています。あとチャーハンもですね。

●ラーメン

550円です。おいしそう。
スープは澄んでいて、醤油ラーメンと塩ラーメンの中間のようです。
あっさりしていてしつこくないので、さっぱりとした醤油ラーメンが食べたい時にはここのラーメンはぴったりです。

麺は昔ながらの柔らか麺。

●チャーハン

対照的に、チャーハンはガツンとしっかり味が付いています。ここのチャーハンはなかなかおいしいです。

●揚げ焼きそば

あんかけの野菜は熱々です。たっぷりの野菜の下にはパリパリの揚げ焼きそばが隠れています。こちらもあっさりした塩味といった感じです。

全てママさん1人で作ってるとは信じられません。

常連さんたちはお酒しか頼んでいませんが、それでもママさん1人ですから大忙しです。でも料理は手際よく提供されました。

「なんで新潟ラーメンなんですか?」

忙しそうでしたがサクッと聞いてみました。

「新潟なんです…」

それ以上の答えはありませんでしたが、新潟出身なんですよね?と伺うと、

「中越です」

とおっしゃってました。

新潟は上越、中越、下越、佐渡と4つに分かれていて、中越は長岡を中心とした新潟県の真ん中のあたりです。

とにかく町中華ファンにはたまらない要素がたくさんつまったお店です。

金町駅からは少し歩きますが、近くを通ったときはぜひ立ち寄ってみて下さい。

新潟ラーメン
住所:東京都葛飾区東金町4丁目11-10
アクセス:JR常磐線「金町駅」から徒歩約12分
京成金町線「京成金町駅」から徒歩約13分
TEL:03-3607-8144
営業時間:11:00〜20:00
定休日:不定休

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。