純喫茶といわれるお店があります。
喫茶店と何が違うのでしょう?
その昔、喫茶店が大人の社交場としてお酒を提供する場所だった時代に、お酒を出さずにコーヒーや紅茶だけを提供する純粋な喫茶店が登場し、純喫茶と呼んだのが始まりのようです。
時代は流れ、今では純喫茶と聞くと昔ながらの喫茶店を思い浮かべます。
そしてそういう昔ながらの喫茶店も時代と共に少なくなってきています。
こちらの「柴又さんぽ」でも今まで金町の3軒の純喫茶が紹介されています。
「シャレード」「田園」「アラスカ」。
そう、金町にはいまだに3軒もの純喫茶が現役なのです。
ところが、もう1軒あるのをご存知でしょうか?
こちらの「ボンジュール」です。
ちなみに数年前はこの様な店構えでした。
ピンクのテントに「珈琲 ボンジュール」と書いてあります。
いかにも昔からある街の喫茶店といった感じです。
この時はコーヒーを頼んだのですが、昔ながらのサイフォンで淹れたコーヒーはまさに純喫茶の王道といった感じでした。
しかしそれ以上に気になったのが、料理のメニューの豊富さでした。
しかもどれもおいしそう!
ここはもしかしたら喫茶店というよりはレストランなのではないか?
次回はぜひ、料理を食べてみよう!
そう思って数年が経ってしまいました。
気づいたらテントが黒くなっていて、「BJ ★レストラン★カフェ」とモダンな感じに変わっていました。
久しぶりに入ってみます。
店主の思いが詰まった宝箱のような店内
中は以前のままの昭和の佇まいでした。
アメリカを横断するルート66の大きな看板も健在。その横にはイタリアの車、フェラーリの模型があります。
入口横にはウクレレにサーフボードの絵。
台湾土産の定番「花絵文字」まであります。
ボンジュールという割にはフランス的なものがないのがご愛嬌ですが、これも昭和の喫茶店のあるあるです。
きっとマスターと奥様は旅行好きなのかもしれませんね。
こちらがメニューです。
レモンスカッシュやメロンソーダがあるのがいかにも昭和の喫茶メニューといった感じです。
続いてフードメニュー。
当然ナポリタンもありますねぇ…。
これだけで昭和の喫茶店として個人的には合格点ですが、そのほかにも、
- サンドイッチ
- ピッザ
- スパゲッティー
- ピラフ
- オムライス
- ハヤシライス
- ハンバーグ
- 豚肉料理
- 鶏肉料理
- メンチカツ
- 海老フライ
などなど…完全にレストランですね。
喫茶店サイズのコンパクトなお店ですが、マスター1人で本当にこんなに作れるのか疑問に思ってしまうほど種類が豊富です。
壁にもメニューが書かれています。
煮込みハンバーグ、デミソースがけハンバーグがおいしそうですが、おすすめメニューに塩レモンハンバーグという気になるメニューがありました。
3種類のハンバーグを注文
この日は家族3人で訪れたのですが、私が塩レモンハンバーグに決定したら、家族みんなも同じのでよいと(笑)。
せっかくですので、違うのを頼んでみようと提案し、改めてメニューを見直しますと、ハンバーグだけでもたくさんあります。
- 煮込みハンバーグ
- チーズインハンバーグ
- 塩レモンハンバーグ
- アジアンハンバーグ
- チーズハンバーグ
- ロコモコハンバーグ
- 和風ハンバーグ
- デミソースハンバーグ
とりあえず義母が頼んだのはチーズハンバーグ。
しっかりとしたボリュームのあるハンバーグに、これまたピザのように存在感のあるチーズが乗っています。
かなり本格的なハンバーグです。
そして妻は塩レモンハンバーグを注文しました。
ほのかにレモンの効いた塩レモンソースがさっぱりとしていて、これはオススメです。
そして私が頼んだのがこちら、アジアンハンバーグ。
アジアンというよりは、トマトベースの洋風ソースを少しピリ辛にしたような感じです、
ソースはいろいろ選べますが、ベースとなるハンバーグがとにかく本格的。金町で一番おいしいハンバーグと言ってもいいかもしれません。
それにライス、味噌汁、お新香、冷奴が付きます。まるで定食屋です。でもレストランですからお箸は出てきません。
フォークで味噌汁、お新香、冷奴をいただくというのがボンジュール流です。
純喫茶の王道、サイフォン式コーヒー
ここボンジュールでは、今では珍しくなったサイフォンで淹れたコーヒーを提供してくれます。
サイフォン式とは理科の実験器のような器具を使ってフラスコ内の水を沸騰させ、気圧の変化を利用してコーヒーを抽出していくレトロな方法です。
コーヒーは600円ですが、食事をすると280円になります。
古き良き昭和の喫茶店のコーヒーです。
この日も常連の若い女性がコーヒーをサクッと飲んで、奥さんと一言二言話して出て行きました。
コーヒーだけでも良し、食事を召し上がっても良し。
最後に店主にオススメを聞きました。
「全部!」
と言いそうでしたが、しばらく考えた後、メンチカツと鮭のバター焼きと答えてくれました。
特に鮭は市場から新鮮なものを取り寄せているらしいので、自慢のようです。
1979年、昭和54年1月25日創業。
40年以上もこの地で営む老舗中の老舗です。
あともう40年くらいできるんじゃないかと思うくらい、マスターは明るく元気です。
その明るさがお店の中に満ちあふれています。
金町のステキなレストラン&カフェ、ボンジュール。
ぜひ足を運んでみてください。
レストラン&カフェ ボンジュール
住所:東京都葛飾区東金町3-33-6
アクセス:JR常磐線「金町駅」から徒歩約6分
京成金町線「京成金町駅」から徒歩約8分
TEL:03-3627-4799
営業時間:9:00〜21:00(日曜営業)
定休日:不定休