TRY2024 新店つけ麺 濃厚部門2位!名店の味を継承する金町の「つけ麺 一滴」

私は金町に住んでもう10年以上経ちますが、ここ1.2年の間に「ラーメン激戦区」と言われるようになり、にわかに盛り上がり始めています。

どこが?

普段暮らしている分には、そんなにラーメンが熱い町のようには感じないのですが、注意深くアンテナを張っていると、実に魅力的なラーメン屋が何軒も誕生していることを発見しました。

今回はその中の一軒をご紹介します。

2023年6月オープンのつけ麺のお店

金町駅北口を出て左折。
理科大学通りを4分ほど歩いたところにある「つけ麺 一滴」です。

以前「麺や 月星」があったところといえば、古くからの金町の人たちはわかりやすいかもしれません。

月星は、長く金町のラーメンシーンを牽引してきた人気店で、再開発により南口から北口のこの場所に移転してきたものの、2021年に突然閉店しました。

その後、つけ麺 一滴に入ったことがなかったのですが、お店の前を通りかかったところ、行列が!
気になったのでさっそくうかがってみました。

いざ入店!

この日はちょうどランチ時、12時をまわったところでした。妻と2人で訪問しましたが、並びは2名。

店内はL字カウンター8席のコンパクトなお店です。

先に食券を購入してから列に並びます。

昔だったら、ラーメン、チャーシューメン、味噌ラーメン、タンメン…みたいに選ぶのが割と簡単でしたが、昨今のラーメン屋ではそうはいきません。

事前に下調べしておかないと、いざ食券の前で選ぼうとすると迷うこと間違いなしです。

でも一滴のラインナップは割とシンプル。

特製、普通、辛の3種類のつけ麺と、まぜそばの計4種類です。

薬味に「ニンニク醤油」か「柚子胡椒」を選べるのでここは要チェック。

もちろん、ここで選び忘れてもあとで店員さんが聞いてくれます。

TRY 新店部門、つけ麺、濃厚2位を受賞した「つけ麺」

まぜそば好きの私は当然まぜそばといきたいところでしたが、でもここは、TRYラーメン大賞2023-2024 新店部門、つけ麺濃厚で2位を受賞した、つけ麺を食べるしかないですね。

「TRY(トライ)」とは、Tokyo Ramen of the Yearの略称で、2000年よりスタートしたラーメン業界では1番権威があるアワードと言われています。

もちろんまわりのみなさんはつけ麺を頼まれていますが、チャーシュー丼をたのまれる方も多かったです。

私は「特製つけ麺」を、妻は「辛つけ麺」を注文しました。

つけ麺はチャーシュー2種類、ネギ、メンマが2本。

特製つけ麺はチャーシュー2種類、メンマ3本、ネギ、味玉、海苔3枚です。

つけ麺は茹で時間に11分くらいかかるようです。
麺、かなり太そうですね?楽しみです。

そしてお待ちかねの特製つけ麺が到着しました。

丁寧に盛られた美しいつけ麺です。
ビシッと向きが揃った極太ストレート麺がキラキラと輝いています。
この麺を見た時点ですでに勝負ありです。

冷水でしめてあるので、麺がもちもちでコシがしっかりしています。
お皿までひんやりしていますが、ビールジョッキのようにお皿まで冷やしてあるのでしょうか?
そうだとするとすごいこだわりです。

2種類の味の違うチャーシューはロースとバラです。
漬けてあるチャーシューではなく、香ばしい燻った味がほんのりと香ります。

さらにメンマ、味玉とどれをとっても妥協なしのクオリティーです。

そしてスープは濃厚な豚骨魚介スープですが、きめ細やかで滑らかな感じ、まるでポタージュのようです。
そしてこの濃厚なスープが、極太のストレート麺と見事に絡みます。

にんにく醤油でがっつりと味変します。

スープ割で割るとにんにく醤油の味が更に際立ちます。

一滴の良いところは、途中でスープを温めなおしてくれるところです。

「スープの温め直し、何度でも出来ますのでお声かけ下さい。」と店長が優しく声をかけてくれます。

冷たく締めた麺に、熱々のスープ。
当然食べ進めるうちにスープは常温になってしまいますよね。

スープがぬるくなってしまうのが、昔からつけ麺にとってネックだったのですが、一滴はその悩みを解消してくれました。

妻の辛つけ麺も味見させていただきましたが、太麺に甘辛つけ汁が最高に絡みます。

麺のデフォルトは200gですが、麺がしっかりとしているので十分にお腹いっぱいになります。

食べ終わって妻と話しましたが、お隣亀有の超有名店「つけ麺 道」や、お隣松戸の超有名店「中華蕎麦 とみ田」に似ているというのが共通の感想でした。

足立区の名店「つけ麺 和」の流れを汲む濃厚つけ麺。

気になったので調べてみると、ここ一滴は、足立区竹ノ塚にある名店「つけ麺 和(かず)」の系譜を継いでいるようです。
若き店長に話を伺ったところ、以前は「つけ麺 和」で5年間店長をしていたとのことでした。
そして新しいお店を立ち上げようと、幼馴染3人が集まって、ここ金町に一滴をオープンしたのでした。

つけ麺 和は食べログ100名店にも選ばれている人気店です。

更に「つけ麺 和」のオーナーは、亀有の「つけ麺 道」で働いていたこともあるようです。
そのため、「つけ麺 道」に似ていると感じたのかもしれません。

「和」は行ったことありませんが、亀有の「道」は私も何度か行きました。もちろん常に行列です。

気になったので更に調べてみると、一滴→和→道→…。
その先には「麺屋こうじ」にたどり着くことがわかりました。

「麺屋 こうじ」グループは、つけ麺(もりそば)の元祖「東池袋大勝軒」の店主だった故・山岸一雄氏のお店で、直弟子として働いていた、田代浩二氏が運営するグループです。

  • 松戸の「中華蕎麦 とみ田」
  • 亀有の「つけ麺 道」
  • 秋葉原の「麺処 ほん田」
  • 新小岩の「麺屋 一燈」


その他、名だたる名店が田代氏のもとから巣立って行きました。

田代氏が師匠の山岸氏から授かった教えがあります。

「親子三代愛されるラーメンを作りなさい。
自分の店はもちろん、弟子の店、孫弟子のお店が繁盛するのを目指しなさい。」

山岸氏、田代氏のDNAは確実に一滴に受け継がれていると感じました。

まぜそば

「つけ麺 一滴」の中でもオリジナリティを発揮しているのがまぜそばではないでしょうか?

記事をまとめるにあたり、どうしてもまぜそばを食べたかったので別日に伺いました。

おいしそう!

どこから食べたらいいのかわからないので、まずは混ぜずに麺だけいただきました。

つけ麺とは違った中太麺ですが、コシの強さは変わりません。そして麺にすでに魚介の味が染みています。

それをにんにく醤油と混ぜたり、フライドオニオンと混ぜたりしながら味わってみましたが、最後は一気に全部混ぜて、海苔で巻いたり、卓上の一味やリンゴ酢をかけたりしながらいただきました!

つけ麺よりもまぜそばの方が、チャーシューの燻製感がより感じられるような気がしました。
あっという間に完食。大満足でした。

さらに!

毎週土曜日から材料がなくなるまで、限定麺も提供しているようです。

この日はちょうど土曜日、限定麺は「手揉みの塩中華蕎麦」。
かなりの自信作とのことです。

これも食べたかった…!

週末は限定麺、要チェックですよ。

待ちに待ったおいしいつけ麺屋が、ついに金町に誕生しました。
ぜひつけ麺 一滴に、おいしいつけ麺を食べに行ってみてくださいね。

つけ麺一滴

住所:東京都葛飾区東金町1-11-4
アクセス:JR常磐線「金町駅」から徒歩約4分
京成金町線「京成金町駅」から徒歩約5分
TEL:03-3826-6027
営業時間:11:00-14:30/17:30-21:00
定休日:なし

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。