金町は、ラーメン激戦区と言われる亀有と松戸の間にあるだけあって、以前からおいしいラーメン屋が多かったのですが、ここ最近、更においしいラーメン屋が増えてきています。
今回はそのうちの一軒をご紹介します。
麺屋 綴(つづり)です。
ランチ時はいつも行列のお店
駅前から少し離れたところにあり、やや小さめなお店なので見逃していましたが、昼時に若い学生さんたちが外まで並んでいるのを見て「おや?」と気づきました。
普段は並んでいるのですが、この日は並ばずに入れそうでしたので、初入店しました。
ベースは4種類のラーメン
お店に入ってすぐ左の券売機で食券を購入します。
綴のラーメンは大きく分けて4種類。
- 絢爛の赤(ぷちぷち白湯そば)
- 究極の白(白の鶏そば)人気No.1
- 重厚の黒(濃厚煮干しそば)
- 中華そば
どれもおいしそうで迷いますが、パッとみた印象では白湯スープの「白の鶏そば」がお店のイチオシのようです。
店内はカウンター7席にテーブル席が2つあります。BGMにJAZZがかかっています。
人気No.1の鶏白湯をいただきます。
まずは、人気No.1の究極の白、特製白の鶏そばをお手並み拝見です。
パイタンスープというと昭和の頃に一時期流行ったため、懐かしい響きを感じるのですが、近頃またよく聞きますよね?特に最近では鶏白湯という言葉をよく聞きます。
そしてこちらがこだわりの鶏白湯スープを使った、特製白の鶏そばです。
白いスープにストレートな細麺。
大田区にある菅野製麺の全粒粉入り麺です。
コシのある食感は一瞬博多ラーメンのような錯覚におちいります。
でもスープが全く違います。
とんこつラーメンのようなワイルドさは微塵もなく、あくまでも優しい、まるでポタージュのような洗練されたスープです。
これはおいしいです!
阿波尾鶏の鶏ガラを丁寧に下処理し、ハーブや野菜を加えて煮込んだスープを、最後はカプチーノのようにブレンダーで泡立てて仕上げているそう。まろやかで上品で、しかも旨みが凝縮されたスープになっています。
徹底的に素材にこだわったトッピング
綴のラーメンは、麺、スープだけでなくトッピングも特筆するものがあります。
- ネギ
白ネギと紫ネギの2種類がトッピングされており、この違った味わいと食感がとても良いアクセントになっています。
- メンマ
柔らかくて大ぶりな自家製メンマがドンとのっています。
- 海苔
ラーメンの海苔は通常、スープに溶けにくい安くて固い海苔が使われることが多いです。でもその分香りは欠けます。
綴の海苔は味付け海苔?と思うくらい香りがしっかり残っていて、海苔にも相当のこだわりを感じます。
- 味玉
もちろんとろとろの半熟味玉です。
- レアチャーシュー
写真でもわかる通りの大きな大きなレアチャーシューが3枚も乗っています。
上質な肩ロースをじっくりと火入れし、15時間以上かけて仕上げた唯一無二の逸品です。
まさにこれ目当てのお客さんもいるかもしれません。
更に、卓上の胡椒がおいしい!
ピリッとした辛さと香りが際立っています。
柚子胡椒も出来立てのような新鮮さ。辛さがピリッと粒だってます。
とにかく全ての食材にお店のこだわりを感じました。実にいいお店を発見しました。
毎日、24時まで営業、本当ですか!
これは仕事帰りにも行けそうです。
綴では絶対に食べたい特製ぷちぷち白湯そば
この日は仕事で遅くなり23:20になってしまいましたが、本当に開いてるのでしょうか?
開いてました!
さっそく気になっていた絢爛の赤、特製ぷちぷち白湯そばを注文しました。
ラーメンの上に赤いとびっ子がのっています。
こんなの初めて!
混ぜたらいいのか、別々に食べたほうがいいのか正解がわかりませんが、とりあえずスープと一緒にすすってみました。
ハーブの効いた白湯スープにとびっ子のぷちぷちが飛び込んできます。
人生で味わったことのないおいしさです!
進化系なのに到達されたような完成度、これは綴では必食です!
店主にうかがったところ、このとびっ子でなければ食感は出せないようで、最近寿司屋でも手に入りにくい特別なとびっ子を原価度外視で使っているとのことです。
食材には一切妥協したくない店主のこだわりを感じました。
もう常連になりそうです。せっかくなので綴のラーメン4種類、全て食べてみます!
特製濃厚煮干しそば
別日、重厚の黒、特製濃厚煮干しそばを頼みました。
煮干しそばは醤油味のみになります。
実は最近、煮干し系のラーメンに飽きてきているのですが、綴の煮干しそばのお味はどうでしょう?
ん?これ、重厚の黒?
ブレンダーで泡立てたのでしょうか?本当は茶色いスープなのにご覧の通りクリーミーな白いスープになって登場します。
煮干しは効いていますが特有の雑味のようなものはなく、泡立てたおかげでポタージュのようにスッと入ってきます。
今まで食べてきた煮干し系の中で一番上品なスープかもしれません。これはいいです。
全粒粉入りストレート麺と煮干しスープ。
なんだか、そばを食べてるような錯覚にもおちいります。
柚子胡椒はここでも邪魔しません。何にでも合います。
綴のラーメンは、なぜかラーメンを食べた後の罪悪感のようなものがありません。やはり食材がいいからなのかもしれませんね。
特製中華そば
別日、特製中華そばを注文しました。
中華そばは醤油味、塩味の2種類ですが、まずは醤油味から試してみました。
綴は鶏白湯のお店という印象でしたが、はたして中華そばのお味は?
ほのかに煮干しの香りがしますが、スタンダードな中華そばです。しかしスタンダードだからこそ素材の上品さがストレートに伝わります。
麺が違う?
店主にうかがったところ、鶏白湯と中華そばと麺を変えているようです。
2種類のネギのおいしさが更に際立ちます。味変の柚子胡椒も実に良く合います。
素材にこだわるとラーメンもこのように進化するというお手本のようなラーメンです。
中華そば 塩
この日は特製ではなく、普通の中華そば、塩味を注文しました。
特製ではないと、海苔とレアチャーシューが3枚から1枚ずつになります。
ほんのり煮干しの味がします。
僕にとっては煮干し系の塩ラーメンは珍しいです。
フランス産の高級天日塩を使用しているらしく、上品な甘みを感じます。
塩、ありですね!
そしてこの日は三重県産の高級バラ海苔をトッピングしました。
別皿でこの量!
これをラーメンにふりかけながら食べます。
海苔の風味と食感が麺とからまって、まさに海苔好きにはたまりません!
その他、ライスを入れて雑炊もおすすめのようですし、SNSをフォローすると限定メニューを注文できたりします。
オープンは2021年。以前は松戸に店舗を構えていましたが今は金町店のみです。
こんなにおいしいラーメンが、夜だと並ばずに食べられて、しかも毎日24時まで開いてるって…。
まさに教えたいけど教えたくない、でも金町では断然イチオシのラーメン屋です。
麺屋綴
住所:東京都葛飾区東金町1-13-11
アクセス:JR常磐線「金町駅」から徒歩約5分
京成金町線「京成金町駅」から徒歩約8分
TEL:03-5876-5835
営業時間:11:30 – 15:00
17:30 – 00:00 (L.O. 23:30)
定休日:不定休